一時は機械式クロノグラフの半数以上に搭載されるほど市場を席巻

バルジュー社は手巻き時代のコスモグラフ デイトナ(ロレックス)にムーブメントを提供していた名門。同社がクオーツショックの最中に開発したのがキャリバー7750だった。クロノグラフ機構を裏蓋側に配し、その下に自動巻きユニットを追加する手法で、思い切った省スペース化に成功。1973年、名機「バルジュー7750」の完成である。

一方、1856年創業の老舗ETA社は、1926年にフォンテンメロン社、ア・シールド社と共に業界を再編してエボーシュ連合を組織。さらに第二次世界大戦を経て、ヴィーナスやバルジューを取り込み、1984年にスウォッチ グループの中核として現体制に至る。

上はキャリバー7750の自動巻き機構を外した状態。ボタンを押した力で作動カムがスライドし、その先にあるクラッチレバーを動かす。これに伴い振動ピニオンが輪列から受け続けている回転力をクロノグラフ機構に伝え、計測がスタートする構造。自動巻き上げ機構は、回転錘は360度全回転だが、片方向でのみ主ゼンマイを巻き上げる。合理的設計と優れた耐久性、そしてカスタマイズ、モディファイのしやすさにより、多くのブランドにベースムーブメントとして採用されることとなった。

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